2018年度 第4回例会 (通算:第36回) グイド・ダレッツォ『ミクロログス』を読み解く ~音の読み方、楽譜の書き方…中世の“楽典”はどう教えられていたのか?~

グイド・ダレッツォ『ミクロログス』を読み解く~音の読み方、楽譜の書き方…中世の“楽典”はどう教えられていたのか?~終了いたしました!

グイド・ダレッツォ『ミクロログス』・・・と言われてもなかなかピンと来ない方もいらっしゃるはず。今年2018年6月に出版されたばかりの音楽書「『ミクロログス』全訳と解説(春秋社)」の解説論文の1つ「教育者グイド〜ソルミゼーション教育とその伝承」の著者:宮崎晴代先生が、以下のような内容をわかりやすく解説して下さいました。

 

1、グイドの時代の概観(なぜ『ミクロログス』のような実践的な音楽理論が書かれるようになったか、という時代背景について)

2、ミクロログスの解説その1:「音」をどのように説明したのか(音名表記)

3、その2:「音の並び」から「旋法」へ(「旋法」という概念の誕生)

4、その3:聖歌の節付けについて(摩訶不思議な作曲法)

5、その4:オルガヌムについて(実は、とても美しい不協和音の使い方をしている)

6、「有線記譜法」について

7、「ソルミゼーション」について

8、まとめ

 

参加者の多くは事前に『ミクロログス』の本を手にしており、例会に持参していました。例会当日にも購入可能でしたので、ほぼ全員がこの本を参考にしながら、先生ご作成のパワーポイントを見ながら、講義を聞きました。先生の講義は明快でテンポが良く、大変生き生きとしていらっしゃり、ラテン語を日本語に訳したときの苦労話、例えば「ノタ(nota)」「トヌス(tonus)」「ヴォクス(vox)」の3つの単語は日本語では全て「音」という単語で訳せてしまい混乱しないように気をつけた、など、具体的な要素を交えたり、本に書かれていない裏付けも用いて理論を確証したりと、先生の尽きることの無いグイドへの興味が溢れ出る熱い講義となりました。最後の質疑応答の時間には興味深い意見が活発に交わされ、大変有意義な3時間半となりました。

2018年度 第4回例会 (通算:第36回)

グイド・ダレッツォ『ミクロログス』を読み解く

~音の読み方、楽譜の書き方…中世の“楽典”はどう教えられていたのか?~

 

【講師】 宮崎晴代

【日時】

2018年11月18日(日) 12:30 - 16:00

途中休憩あり (開場:12:00)

 

【会場】

国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟404号室

(最寄駅:代々木公園または参宮橋)

https://nyc.niye.go.jp/category/access/

 

【定員】

35名(要予約) ※定員に達した時点で締め切らせて頂きます。

 

【参加費】

◆一般 ¥3,000 / 学生 ¥1,000

◆日本チェンバロ協会 サポーター ¥1,000 / 会員、学生会員 無料

※当日受付にて会員証、学生証のご提示をお願い致します。

★書籍『ミクロログス(音楽小論):全訳と解説』定価(本体4800円+税)を当日会場でお買い求めいただけます。

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